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ブグロー模写やってみた 前説 その1
2013/03/28 08:24 |
ブグローの模写やってみました。
これから過程を長々書くつもりですが、「そのあげく結果これ?」になるので、先に結果を出しときます。

まず原作⬇ William Adolphe Bouguereau 「Portrait of Gabrielle Cot」
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⬇古吉作「ガブリエル・コットの肖像模写」
wbfuruyoshi.png

に、似てね〜….

まあ、私なんぞにブグロー先生に近いものが描けるわけも無いですが、どのように描いたか何回かにわたって書いていきたいと思います。

もちろん「ブグローはこのように描いた」と言うつもりは毛頭ありません。
原作がどうやって描いてあるのかは分かりませんので、あくまでも「古吉はこうしてみた」という話です。

私は高校1年生の頃から油絵を始めましたが、25歳くらいからモデルを使って描き始めるまでは、模写をずっとやっていました。
模写は好きなのでけっこう沢山やりましたが、70年代後半から80年代前半の事ですので、良い印刷の本が無く、そもそも古典絵画の画集そのものがなかなか見つからない時代でした。
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⬆ヴァン・ダイクの模写とドヤ顔の22才の古吉先生


フランスかイギリスに行って模写勉強したかったのですが、言葉が出来ないし勇気も無いので夢で終わりましたが、長生きはするもので、最近はデジタルの発展のおかげで鮮明な画像で見れる様になり、高精細な画像だと、美術館で見るよりも細かい所が観察出来る様になりました。

もちろん本物の色が正確に再現されているわけではないし、絵具の盛り上がり具合がいまひとつ分かりにくかったりはするのですが、美術館での模写は鼻先をくっつけるくらいに近寄って見る事は出来ないので、これで模写勉強をし直したいと思っていました。

とはいえ日々制作や雑事に追われてなかなかきっかけが無かったところ、私の最初の個展の頃からおつきあいのあるお客様から、ギャラリーアートもりもとさん(http://www.artmorimoto.com/)の模写の企画展に参加してみないかご提案いただき、良い機会なので承る事にしました。(今年7月20日から27日までの予定)

ブグローの「ガブリエル・コットの肖像」は好きな絵なので模写してみたいと思っていましたが、大きい画像はあるものの、白飛びしていたりしたので今回あらためて探して直してみると、渡部満先生から教えていただいたこのサイトhttp://commons.wikimedia.org/w/index.php?title=Special%3ASearch&profile=advanced&search=Bouguereau&fulltext=Search&ns0=1&ns6=1&ns12=1&ns14=1&redirs=1から良い画像が見つかり、これ⬇に決定。

http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Gabrielle_Cot_1890.jpg


まずはこの画像をすみずみまで観察する事から始めました。
ブグローの中でも特に丁寧に塗られてる方の絵なので、読み取りにくい部分が多い作品です。

ネットで検索すると、ブグローをグリザイユやカマイユで模写している人が多いのですが、もちろんグリザイユ/カマイユではありません。
ルネサンスから19世紀アカデミスムまでを通して、グリザイユやカマイユで人体を描いている絵は、ごくまれにありますがほとんど無いし、この絵にもその様な様子は見当たりません。
後でふれる「アカデミーと近代絵画」という本にも、この時代の画家が「グリザイユ/カマイユでモデリングして、透明色でグレーズして描いた」などとはもちろん書いていません。 

⬇この絵ではグレーズは目の虹彩と白目にブルーが少しかけられていると思います。
瞼と眼窩の境目は乾いた後バーントアンバーっぽい色を塗っている様に見えます。

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⬇まつ毛は乾いてからバーントアンバーっぽい色で入れてあるもよう。
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このあたり⬇ももしかするとブルーを少しグレーズしているかも。

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⬇このような青味は上の青とは違い、肌色に黒を混ぜた不透明色だと思います。

Wb2.png


⬇歯はグレーズじゃないけど乾いた後から半透明に描いてます。
wb3.png


サイズは日本の8号とほぼ同じサイズで、キャンバスは細目だろうと思います。完全にツルツルではなく、なめらか気味ながら少しだけ目を残した地塗りのようです。⬇(拡大)
333258.png



地塗りが白なのか着色地なのかはこの画像からは読み取れませんが、ブグローの他の作品には明るい灰色地に描いたものがあり、その方が上にのせる褐色の発色がいいので灰色に塗る事に。

黒+白だけの灰色では色が良く無いのですが、このブグロー作品もそういう色ではないので、バーントアンバーを少量入れた灰色にしました。
wb6.png


⬇細目の8号キャンバスにシルバーホワイト+ピーチブラック+バーントアンバーを筆で塗ってファン筆でならし、1週間乾燥させる。
(いったん塗った後、目が少し残り過ぎていると思ったので、もう一回塗り重ねました)

wb23.png

今回描画に使う白はすべてシルバーホワイト。
黒はピーチブラックです。
以後「白」「黒」とのみ表記。


「前説 その2」につづく....
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制作過程




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