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鳥越画伯の「潰れた皿のナゾ」
2008/03/30 08:15 |
若手画家鳥越一穂画伯と話をしている時、「どうしてシャルダンや
昔の画家達は、皿等を描く時に上下をつぶして描くことがあるんで
すか?」と聞かれ、「そんなはずは...」と思いつつ画集を見ると、
なるほどおっしゃる様に競技のトラックみたいな形に描いてある
物がけっこうありました。
(鳥越画伯のHPの3月28日のブログ参照 http://torilogy.exblog.jp/)

私が考えるには、モチーフはちょっと上から見た方が、皿に盛られた
物がよく見えるものの、そうすると画面上、皿の占める面積が大きく
なりすぎてしまうので、それを避けるとか?

横に近い位置から描いた方が落ち着きがいい他の器(グラスとか花瓶
とか)との兼ね合い上も、皿の上下を縮めているのではないかと思い
ますがどうでしょう?

鳥越画伯が例として掲出している4枚目のニシンの絵は、単にデッサン
の狂いとして見過ごしていたと思いますが、よく見ると画面におさめ
るために意図的にデフォルメしています。

ただ、それではシャルダンのコップやスルバランの皿の形は説明がつき
ません。
この場合はあまりにきっちり描くと絵画的な面白さを損なうからで
しょうか?(スルバランの方は単純なミスのようにも......)

他にも鳥越画伯の、古画でテーブルや建物が片方に傾けて描いてある
ものがあるという話も興味深かったので、もし鳥越画伯がブログに
書かれる事があったらお読み下さい。

フェルメールの「牛乳を注ぐ女」のテーブルが台形にデフォルメされて
いることは有名で、だからフェルメールは他の画家とは全く違う、
すごい、という解説がよくあります。
10039132627.jpg


確かにこのテーブルのデフォルメっぷりはめったになさそうなもの
ですが、古典絵画の画家たちは、現代の多くの写実画のように写真の
様な正確さ(もちろん写真はパースに狂いがありますが)に常に生真面目
に従っているわけではなく、臨機応変に形や色をけっこう自由に変え
ていて、必ずしもそのまんまに描いているわけではありません。

アホかと思われそうなので、私もこんな皿やテーブルはこわくて描け
ませんし、色やタッチも無難におさめがちなのですが、写真のように
描くだけでは絵を描く意味が無いので、対象の再現にとらわれすぎ
ないよう、模写勉強のやり直しをしたいと思う今日この頃です。

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制作過程




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